放射線科ポイント
放射能の単位
・核分裂する物質=放射性物質、放射性同位元素(RI)
・放射能=核分裂能、結果出てくるのが放射線
・ベクレル(Bq)→放射能の単位、1Bqは1秒に1個の原子核が崩壊
シーベルト(Sv)→出てくる放射線の単位、安全管理で使う
グレイ(Gy)→体に吸収される放射線の単位、治療管理で使う
・基本は1Sv=1Gy、α線は1Sv=5Gy~20Gyくらい
・SvとBqの関係は放射性同位元素(RI)の種類、時間、距離、摂取方法によって違うが、
だいたい
プルトニウム:1Sv=1万Bq
I131:1Sv=100億Bq
電離放射線
・X線→加速させた電子を金属にぶつけたときにでてくる電磁波。エネルギー小
・γ線→原子核から出てくる電磁波。エネルギー小
・β線→電子
・α線→ヘリウムの原子核
・陽子線
・中性子線
・重粒子線→炭素の原子核
治療や診断に使う電離放射線
・X線
電子を金属にぶつけて出る放射線
単純X線写真、血管造影、CT、リニアック高エネルギーX線治療
・γ線
原子核崩壊で出る電磁波
シンチグラフィー、放射線治療(要するにRIを使う治療)
治療や診断に使うRI
RIから出るγ線を利用する
・密封小線源療法
Ra,Cs,Ir,Au
上咽頭癌、舌癌、喉頭癌、乳癌、子宮頸癌、前立腺癌、食道癌
・RI内服療法
131I
甲状腺分化癌、Basedow病
・シンチ
mがついたものはジェネレーターでカウから作る
99mTcO4→脳、胃、甲状腺、唾液腺
201Tl→心筋シンチ
67Ga→腫瘍、炎症、サルコイドーシス
111In→脳槽シンチ
・PET
投与は投与直前にサイクロトロンで作る
18F-FDG→グルコース代謝量測定
H2-15O→脳血流量、酸素代謝量測定
確率的影響
・すこしでも被爆すると線量に比例して障害の発生率が上がる、晩期障害(数ヶ月以降)
・発癌と遺伝(→少しだからと言って安心出来ない)
非確率的影響(確定的影響)
・ある線量(閾値)を超えるまでは起こらない障害
・①早期障害→皮膚、骨髄、消化管、生殖器 ②晩期障害→水晶体、腎臓、肺
非確率的影響の閾値(以下は1Sv=10Gyとして計算した)
・骨髄は5Gy=0.5Sv=500mSv
・性腺は35Gy=3.5Sv=3500mSv
・皮膚/水晶体は50Gy=5Sv=5000mSv
正常臓器の耐容線量TD50/5(5年後に50%に障害が生じる線量)(以下は1Sv=10Gyとして計算した)
・水晶体、卵巣は12Gy=1.2Sv=1200mSv
・精巣は20Gy=2Sv=2000mSv
・腎臓は28Gy=2.8Sv=2800mSv
・他はだいたい60Gy=6Sv=6000mSv程度以上(脳、消化管、肺、皮膚など)
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